第16章

私たちが父上の寝室の外に駆けつけた時、エイプリルは一筋の銀色の稲妻と化し、入口を守っていた二人の反乱兵へと突進した。

彼女の剣が月光の下で優美な弧を描くと、反乱兵たちは武器を構える間もなく、己が血の海に沈んだ。

「愚かな」

ジョン・グレイは静かに首を振り、地面に倒れている仮面の暗殺者の一人を見下ろした。

「『赤隼』、ソランド学院でお前はすでに三度、私に敗れている。今夜もまた、死にに来たのか?」

『赤隼』と呼ばれたその暗殺者は、乱暴に面布を引き剥がし、若く、しかし憎悪に歪んだ顔を晒した。

「魔法封印石を食らったのだ。でなければ、お前ごときが私の相手になるものか!」

ジョ...

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